なぜ、6月に補正予算が必要だったのか

4月19日、森臨太郎新市長が就任され、新市長は「ひとりひとりにやさしい、ささえあいのまち宝塚」という目標を掲げ、新しい市政をスタートされました。
選挙前に編成された令和7年度の当初予算は、4月に市長選挙が実施されることから、人件費や福祉にかかる費用など、必要最低限の予算のみが組まれていました。そのため、新市長の政策を盛り込んだ本格的な予算を決める必要があります。
そのため、予算案が6月議会で提案され、審議を経て可決されました。これにより、令和7年度の市政運営の本格的な予算が整いました。

補正予算の規模

今回可決された補正予算の概要は以下の通りです:

  • 一般会計補正予算:補正後948億9,313万1千万円 (増減額 43億4,313万1千円)
  • 特別会計補正予算:補正後514億5,452万2千万円 (増減額 4億9,265万4千円)

予算審議の流れ

予算特別委員会での審査(6月9日)

6月9日に予算特別委員会が設置され、令和7年度宝塚市一般会計補正予算(第2号)、特別会計宝塚市国民健康保険事業費補正予算(第1号)及び特別会計宝塚市営霊園事業費補正予算(第1号)が付託されました。予算特別委員会では、各委員から様々な質疑が行われ、予算の内容について詳細な審査が実施されました。


本会議での議論と最終決定(7月10日)

7月10日の本会議において、委員会で審査された補正予算について最終的な議決が行われました。
本会議では、一般会計補正予算について3名の議員から修正案の提出がありました。

修正案をめぐる議論


修正案は、「障碍福祉基金」への積み立てについて減額修正を行うものでした。

障碍福祉基金とは 障碍福祉基金は、障がいのある方のための施策を実施するために設けられた基金です。以前に市民福祉基金が廃止された際、その財源を引き継ぐ形で、毎年一定額を積み立て、当事者の意見を聞きながら新たな施策を実施することとなっています。

修正案に賛成する立場からは、「基金設立時に想定されていた障がいのある人のための総合的な施設整備という目的が失われ、基金残高が14億円以上に積み上がっている。新たな取り組みが展開できない以上、一度立ち止まってこの制度の在り方や必要な施策を丁寧に検討する必要がある」という意見が出されました。

一方、修正案に反対する立場からは、「市民福祉基金の廃止に際し、その同額を毎年基金として積み立てて、当事者の意見を聞きながら新たな施策を実施することが全会一致で決議された経緯がある。」という意見が出されました。

修正案は賛成少数で否決され、原案どおり、障碍福祉基金への積み立てを継続することが決まりました。


その後、予算特別委員会で審査を行った一般会計補正予算(第2号)及び特別会計補正予算2件について、原案どおりの採決が行われました。

今後に向けて

今回の補正予算の執行状況をしっかりと監視するとともに、市民の皆さまの声に耳を傾けながら、今後の予算編成や政策形成においても、議会としての役割を果たしてまいります。
引き続き、市民の皆さまのご意見、ご要望をお聞かせください。